第22章 第二十一話 第三使徒計画
「アレン!」
「アレン・ウォーカー。お前は二度と教団へは帰しませ~ン」
お前は14番目が残した奏者の資格ではナイ。
14番目本人だったのですネ♪
伯爵にバレている!?と周りが驚愕した。
「ご存知でショウ?千年伯爵はAKUMA製造者、AKUMAは我輩の手足であり、目でアル。お前はあの時、AKUMA越しに我輩へ呼びかけたのでショウ?」
あの時かと不二と彩音が思った。
パリでの任務の時、様子がおかしくなった時のアレン。
大変な衝撃でしタという伯爵に僕はそんなことしてないと言おうとしたアレンだったが、フッ…と表情が変わった。
「ソノ通リダヨ」
確かにアレンの声なのに、アレンではない誰かがそう言った。
そうしてアレンの手が伯爵へと伸ばされる。
オマエニ伝エタカッタンダ、オレガ戻ッテキタコト。
来テクレルト思ッタヨ兄弟…。
「今度コソ、オマエヲ殺ス。オマエヲ殺シテ、オレガ千年伯爵ニナル!!」
呆然と、14番目の言葉を聞いていた伯爵がそれが望みなのですか…と呟いた。
ふっ…と笑った14番目が、一瞬ユキサを見る。
「アレ…」
「ち、が…う…!!!ちがう…っ!僕は14番目じゃない…!!」
ガハッとその場にアレンが血を吐いた。
14番目の意識に抗う。
移植された『記憶』は徐々に宿主を侵食し、お前を14番目に変えるだろう。
14番目になったら、お前は大事な人間を殺さなきゃならなくなる。
クロスの言葉を思い出し、アレンは叫んだ。
「そんなの、いやだああああ!!!」
ゴンッ!!とアレンが伯爵へ頭突きをした。
顔を押さえて倒れ込む伯爵。
いいですかとアレンが大きく息を吐きながら言った。
「僕はエクソシストのアレン・ウォーカーです!!それ以外には、死んでもならない!」