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【Dグレ夢】TRICOLORE【長編】

第21章 第二十話 14番目


羽を発動して飛んで避けたユキサは持ち上げていたリンクに降ろして下さいと言われて地へ足をつける。

「結界に閉じ込められたみたいだね」
「あぁ」
「あれは…天使?」

院長が見ている先には、レベル4のAKUMAが2体。
てんしではないと答えたAKUMAが、近くで聞こえた子供たちの声に反応する。
気づいたユキサが瞬時にフォースフィールドを子供たちの周りに発動した。
続けて範囲回復と強化、再生魔法をかける。

「ユキサ!言霊の使いすぎは…!」
「大丈夫!」

デスサイズを発動させユキサは地を蹴り、1体のAKUMAに大鎌を振り下ろす。
も~!と納得のいかなそうに言いながら、彩音もそれをサポートするようにイチイバルを発動させて矢を放つ。
ユキサを攻撃しようと動いたもう1体のAKUMAへ不二と神田が斬り込むが、AKUMAは両手で2人の攻撃を防いだ。
その間に院長や子供たちを地下室へ避難させる。

「リンク!僕がゲートを開きます!」

アレンの言葉に、だめです!とリンクが言った。
『奏者』として現在アレンには制限が定められている。
独断でゲートを開くことは反逆行為とみなされるのだ。

だが今はそんな事を言っている場合ではなかった。

「バッカじゃないの!そんな事言ってる場合じゃないでしょ!女性と子供をこんな所に置いとけないし、狙われてるティモシーも子供なんですよ!」
「バカらしかろうが規則は規則です!自分の立場をこれ以上悪くしたいのですか!?」

何が何でもダメだというリンクに耳を貸さず、アレンはゲートを開こうと額に手を添える。
そんな中、エミリアと一緒にいたティモシーがオレが狙われてる?と呟いた。
遠距離からサポートしていた彩音がその言葉を聞いて、答える。

「あなたの額にあるのがイノセンスだからだよ。イノセンスはAKUMAと呼ばれる兵器を破壊できる唯一の物質なの。だからAKUMAはそれが私たちエクソシストに渡らないようにこうして襲ってくるの」

それはつまり、ティモシーがいる限りこれからもAKUMAがここまで襲ってくる事を意味する。
その事実にティモシーが目を見開いた。

とその時、うそだろ…とアレンの呟きが聞こえる。

「ゲートが…つくれない…!?」
「え!?」
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