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【Dグレ夢】TRICOLORE【長編】

第21章 第二十話 14番目


クロスの事件から3ヶ月後。

「寒い…」
「本格的に冬になったね」

12月、パリ。
雪の積もっている屋根の上で、彩音と不二が白い息を吐いていた。
夜空を見上げれば、パラパラと雪が降っている。

世の中が平和であれば、世の恋人たちや子供たちにとっては楽しみな時期だろう。

『そっちの様子はどう?彩音』
「大丈夫、まだ何もないよ」

李から聞こえてきた声に彩音が答えた。
建物の入口付近ではユキサと神田が見張っている。

「もうすぐ予定の時刻になるから、警戒を怠らないで」
『了解!』

神田のゴーレムに話しかけながらユキサが辺りをちらりと見る。
今のところ、こちらも異常はない。

「こんな包囲網の中、どうやってくるのかな?」
「もしイノセンスが関わってるなら可能かもしれねェな」

反応があるんだろ?という神田の問いに、ユキサは頷いた。
うっすらとイノセンスの気配を感じている。
ただし、今回のこの任務に関係しているかはまだ分からない。



4人とアレン、そしてリンクはコムイに言われてパリに来ていた。
パリを騒がしている怪盗G。
何故かその容疑者として、本部の数名が投獄されているという。
状況を確認するために牢屋へ行くと、そこには大量の怪盗Gがいた。

「何この格好の人たち!?」
「俺が捕まえた怪盗Gだ…」

驚く彩音に返事を返したのは警部のガルマーだ。
しかしガルマーの言葉に辺りにいる怪盗Gたちは騒ぎ出す。
俺たちはGじゃない、被害者だ。

――――怪盗Gは普通じゃない!

話が見えないアレンたちは呆気にとられていた。
その時、小さくエクソシスト…?と呟きが聞こえる。
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