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【Dグレ夢】TRICOLORE【長編】

第20章 第十九話 黒の教団壊滅事件再び!?


リナリーとブックマンの猫語や、神田とラビの幼児化など、ユキサと彩音以外は既に治っている。
容姿が目立つので、あまり部屋から出るなと口を揃えて言われた。
引っ越しの作業もある程度終わっていた2人は、今は部屋でのんびりしている。

「よりによって神田に噛みつくなんて…」
「まぁ、神田はユキサが抱いてたわけだし…」

仕方ないよという彩音を持ち上げ、ユキサは視線を合わせた。
彩音だって不二に噛まれたんでしょ?と言えば、彩音が慌てたように視線を泳がせた。

「ほら、やっぱり恥ずかしくなるでしょ?」

言われて彩音が口籠る。
不二と恋人同士になった彩音でさえ、そんな事をされれば狼狽えるくらいだ。
神田とは微妙な関係だというのに、そんな中、首に噛み痕を残すなど…。

「もうどうやって神田と話せば良いのかわからない…」
「もー…神田はそういう事気にする人じゃないでしょ」

というか気にしてる所はそこなのねと思いながら彩音がぽんぽんと小さな手で叩くと、ユキサがうん…と落ち込みながらも頷いた。
噛みついた事もそうだろうが、そもそもユキサは小さい神田を散々抱きしめるなりなんなりしていただろうと。
そっちの方がユキサにとって、いや神田にとっても大変な事態だっただろう。
そう思っていたその時、彩音がうっ…と苦しそうに呻いた。

「…彩音?」
「あ…っ、苦しい…」
「彩音!!」

どうしよう…とユキサは慌てた。
部屋から出るなと言われてはいるが、この彩音の苦しみようはそれどころではない。
適当にコートを被っていけば…!
そう思ってコムイの所に行こうと立ち上がった時だった。

―――――ボンッ!!!


「「きゃっ!!」」

抱いていた彩音の急な重みに耐えきれず、どさりとユキサはバランスを崩してベッドへ倒れた。
彩音、大丈夫?と反射的に瞑った目を開けると、自分の上に乗っている彩音と目が合った。

「ごめん、ユキサ…」
「……。彩音、その頭」

ユキサの上から退けようとした彩音が、え?と動きを止めて頭を触る。
ぴょこっとあるはずのないものが、そこにはあった。
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