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【Dグレ夢】TRICOLORE【長編】

第18章 第十七話 帰郷


「うん。だから私にしか持てない。…どうしてこんな事出来るのかはわからないけど、私が見た事のあるものなら発動して使えるみたい」

ラビのは発動できない、と言った。
ラビの戦闘はユキサはほとんど見た事がない。
リナリーのイノセンスも発動する事ができない。
こちらは今リナリーのイノセンスが通常の状態じゃないからか…。

「それからアレンのは無理。寄生型だから」

でしょうね…とアレンは思った。

「なんだか情報量が多すぎて…オレの頭はパンクしそうさ~」
「ラビ大丈夫。私も自分がよくわからないから」
「……」

ラビと共に苦笑するユキサを見ながら、神田は眉を顰める。
俺の六幻を使えるのだとしたらまさか…。
命を吸う術式も…使えるのだろうか。

「そういえば不二が全然目を覚まさないですね…」
「治療はしたんだけど酷い怪我だったから…」

ユキサの言葉にアレンが視線を落とす。
ジャスデビとの戦いを彩音と不二に任せてしまった。
皆生きていた、いや、アレンが取り戻してくれたわけだが。
だがどんなに結果が良くても、あの時の思いは忘れないだろう。

「今は師匠と彩音とリナリーがついていますが…3人で」
「…。3人だけで?」

ラビの言葉に、ピシッとアレンが固まった。
そういえばクロスは………究極の女たらし。
2人きりじゃないにしろ、女たらしのクロスとうら若き乙女2人の3人だけ!?

「「うわあああ!!!」」

狂ったような悲鳴をあげてアレンとラビがクロスたちの元へと走る。
その後を、ユキサと神田、チャオジーが追った。



「不二…大丈夫かしら」
「大丈夫、きっと」
「かなり深い傷を負っていたようだが、ユキサとやらの治癒魔法のおかげで落ち着いてきてはいるな」

リナリーが心配そうに不二を見た。
その表情を見ながら、クロスが口を開く。

「昔より自然に感情が出るようになったな、リナリー」
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