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【Dグレ夢】TRICOLORE【長編】

第17章 第十六話 ツインズ・ルーム


「落ちねェぞこのペイント…!!」
「なんでレロまで、なんでレロまでぇぇ~!!!」
「俺の服で拭くなよ敵めぇぇ!!」

一行がゴシゴシとこするが落ちない。
鍵を取られるなんて、と落ち込むアレンにリナリーが慰めの言葉をかけていた。

そんな様子を見ながら不二が口を開く。

「このペイント、騙しメガネって言っていたよね?」
「え?うん」
「床一面に見える鍵は僕たちの持っていた鍵と形は一緒だけれど…」

多分幻なんじゃないだろうか。
不二の言葉に全員がハッと我に返った。
その通りだとジャスデビが笑う。

「本物の鍵はそこに落ちてるんだぜ!お前らには大量の鍵が見えてるんだろうけどなぁ!!」

ドンッ!と銃声が鳴り響く。
四方八方から火球が飛んでくる。
どれが本物なのか分からない不二が、カウンターを発動できず唇を噛んだ。
一行が地を蹴る。

「ぐあああ!!」
「チャオジーさん!!」

避けきれずに肩に火傷を負ったチャオジーにリナリーが悲痛の声をあげた。
それを見てアレンが左手を構える。

「この部屋の何処かにはいるんでしょう…!?だったら…引きずり出してやる!!!」

アレンの意図を汲み取った彩音も空へ弓を向けた。

「爪ノ王輪<クラウン・エッジ>!」
「裁きの矢よ、降り注げ!『ホーリーレイン』」

アレンと彩音の攻撃が辺りへと降り注ぐ。
しかしジャスデビは呆気なくかわし、2人へ緑ボムを撃った。
スライムのようなものが、2人を閉じ込める。

「い、息が…!」
「うっ…」
「アレン!今助けるさ!」
「彩音!」

ラビと不二がそれぞれアレンと彩音の元へ駆け寄る。
グングニルでスライムを引き裂いた不二と違い、ラビは火判を打ち込んでいた。
あちちちち!!!とアレンが叫ぶ。
見かねた不二がアレンのスライムも引き裂いた。
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