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【Dグレ夢】TRICOLORE【長編】

第15章 第十四話 江戸


その場に踏みとどまり、逆に鉄槌ごとラビを吹き飛ばした。

「ラビ!!」

バッと不二が地を蹴る。
ノアの攻撃を上手くかわしながら、反撃技を当てていく。

「(一撃は重いけど動きが遅い…これくらいなら…!)」

不二とノアの戦いを心配そうに見る彩音。
不二のスピードなら問題はないだろう。
しかし先程の伯爵の攻撃で不二も体力を消耗しているはず。

「ユキサ、お願い起きて…」

ユキサの体を小さく揺すった彩音に…ふわりと大きな影が舞い降りた。

「え…?」
「彩音!!!」

ラビの自分を呼ぶ声が遠く感じる。
目の前に降り立った千年伯爵が、不気味に微笑んでいた。

辺りが光に包まれる。
同時に、空が割れた。

「こんばんは、伯爵」
「こんばんワ、またお会いしましたね」

アレン・ウォーカー。

伯爵の言葉に、彩音がハッと顔を上げた。
結晶化が解けたリナリーを守るようにして現れたアレンは、白いマントを身に纏って伯爵の腕を掴んでいる。
そして自分の前には…。

「周、助…??」
「…………」

先程までノアと戦っていたはずの不二が、彩音を守るようにグングニルを伯爵の首元へ突きつけていた。
それだけではない、何故か不二の髪色が、銀色に輝いているのだ。
彩音が声をかけても反応がない、伯爵を見つめる瞳は虚ろだった。

「あなたも困ったものですねェ…出てくるたびに邪魔をしテ」
「リナリーには、手を出させない!!」

アレンの言葉に伯爵が大きく後ろへ飛ぶ。
どうせ一緒に死ぬのだかラと伯爵が闇の玉を放ってくる。
それを見て不二が飛んだ。
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