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【Dグレ夢】TRICOLORE【長編】

第15章 第十四話 江戸


キィン!と競り合う音がする。
斬りかかってきた神田の刀を受け止めながら、ティキも弾き返した。
しかし弾かれた神田がすぐに体勢を立て直し、踏み込んで一撃を叩き込む。

その一撃さえもいとも簡単に受け止めたティキが、今度は攻撃に出た。
先程より力を入れて刀を弾き返すと、少し体勢を崩した神田へ一気に右手を振り下ろす。

「くっ…!」
「さぁ…これで自慢の剣も振るえない」

刀で受け止めた神田が顔を顰めた。

「もう少し楽しみたい所だが、そうもいかない状況なのでね」

早く見てみたいのさ、この世の終焉ってやつをね!
言いながら、ティキがリナリーとユキサへ視線を向け、ニヤリと笑った。
一瞬ハッと視線だけユキサへ向けた神田が、強い眼差しをティキへと向ける。

「いいねぇ…その目…」

ティキの左手が光った。
神田はただ黙ってティキを見つめている。

「しっかり見ておくといい…自分の終焉を!!」

そうして、ティキの左手が神田へ向けて放たれた。
ドオォンという衝撃音と共に爆風が舞う。
その風が収まるとそこには、ティキの攻撃を二幻刀で防いだ神田の姿があった。

「惜しかったな」
「フッ…」

ニヤリと笑った神田から、ティキが大きく飛んで距離を取る。
そうして2人同時に地を蹴り、刀と拳がぶつかりあった。



「神田…」

ユキサを抱えながら神田の方を見ていた彩音は、ラビの声に振り返る。

「大鎚小槌…満、満、満!!!」

ラビの鉄槌がノアを襲う。
鉄槌を受け止めたノアに不二もすばやく背後から襲いかかった。
しかし不二の攻撃は弾き飛ばされ、ラビはそのままノアを振り回した。

「ぐっ……ぬううううう!!!」

振り回されていたノアが、カッと目を見開く。
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