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【Dグレ夢】TRICOLORE【長編】

第15章 第十四話 江戸


『みん、な…!皆…!!』

ふと、声が響いた。
全員がそちらの方へ向く。
そこには神秘的とも不気味とも言える結晶体が浮かんでいた。

「なに、あれ…?」
「!! また…!?」

彩音の隣でラビが焦ったように言った。
また?ということは前にも…??
考えてる間にも、あの結晶体からリナリーの声が響いている。

その結晶体の傍で…、結晶体と呼応しているかのように光を発しているユキサが倒れていた。
奥の方にはミランダとチャオジーたちが膝をついていた。
マリがミランダたちへと駆け寄っていく。

「リナリー!」
「ユキサ…!」
「ねぇラビ、またってどういう事なの?」

他の者も、リナリーとユキサに駆け寄った。
そんな中彩音がラビへと声をかけた。

江戸へ来る前、船上での戦いにてレベル3のAKUMAと1人で戦ったリナリー。
イノセンスを無理に発動して、相打ちを狙った所までは、ユキサに聞いて知っている。
そのあと、イノセンスがリナリーを守るようにしてこのような形になったとラビは言った。

「そっちもどうなんさ?」

ラビがそう言って、神田が抱えているユキサの方を見る。
ユキサの体は未だに光り続けたままだった。
それは…と彩音が説明しようと口を開いた時だ。

『マリ!危ないよ、伯爵がリナリーとユキサちゃんを見てる!』
「!! 全員、警戒態勢を…!」

聞こえてきたティエドールの言葉にマリが声を荒げる。
ハッとした所でティキともう1人のノアが襲いかかってきた。
ティキの攻撃を神田が受け、もう1人のノアの攻撃は不二が受け止めた。

「くっ…!」
「もらうよ、彼女たち」
「甘いのは好きか?」
「…生憎と、僕は辛いものの方が好きなんだ」

ユキサを抱えたままの神田の援護に彩音が矢を放つ。
それを避け後ろに飛んだティキを、ユキサを彩音に渡した神田が追った。
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