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【Dグレ夢】TRICOLORE【長編】

第14章 第十三話 白銀の記憶


3人の言葉にマリも強く同意し、ティエドールがうんうんと頷いた。

「抱擁ノ庭の発動を解けば敵はすぐに襲ってくるだろう、準備はいいかい?」
「はい!」

良い返事だね、とティエドールが抱擁ノ庭を解いた。



「『ホーリーレイン』!」

抱擁ノ庭が解けた瞬間、彩音が空へ矢を撃つ。
再び降り注ごうとしていた氷塊が次々を破壊されていった。

「ござかしい…。…!?」

1人足りない!?
彩音の方を見て辺りを見回した雪女がそう思った時、不二が背後に現れる。

「こっちだよ」
「ッ…」

振り下ろされたグングニルを氷剣で受け止めた雪女に向けて、マリの糸が飛ぶ。
瞬時にグングニルを横に流し、雪女がその場を飛んだ。
それを追いかけるようにしてマリの糸を伝い、神田が大きく飛んだ。

「災厄招来…『二幻刀』!!!」
「二刀流!?」

神田は空中で刀を2本構えると、雪女にめがけて振り下ろす。
初めてみた…と呆気にとられる彩音。
受け止め来れなかった雪女が地面へと叩きつけられた。

「くっ…」
「…終わりだ」

空から降りてきた神田が六幻を雪女へと向ける。
フッと雪女が小さく笑うと、雪女がぽつりと呟いた。

「いいわ、私の負けよ。けれど1つだけ頼んでいいかしら」
「AKUMAの頼みなんざ」

聞かない、と言おうとした所で彩音が待って!と駆け寄ってきて神田を止めた。
眉を顰めた神田に小さく謝りながらも、彩音が雪女へ話しかける。

「あなたとユキサは凄く似てる…それにさっき、ユキサがあなたを攻撃しなかった」

どういうことなのか、と彩音が雪女へ問う。
じっ…と彩音を見つめていた雪女が少し間を置いてから口を開いた。
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