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【Dグレ夢】TRICOLORE【長編】

第14章 第十三話 白銀の記憶


「ユキサ!彩音!AKUMAが現れた!!」
「ええぇ~~~…」

ほらね、と言いながらユキサが船室を出て空へ飛んだ。
今度からは絶対言わないと決めた彩音もイチイバルを手に船室を飛び出す。

「歌姫<プリマ>発動!ショートカット『フォースフィールド!』」

スゥ…と船を囲むように光の膜が張られた。

「彩音とマリはそこで援護をお願い」
「ちょっと待ってユキサ!この結界の中ってユキサ入れないんじゃなかった!?」

船に戻ってこられない事を心配しながら、彩音はAKUMAを撃ち落としていく。

「とりあえず今は戻るつもり無いから大丈夫」
「それは大丈夫とは言わない!!」

ふと、彩音の横を、神田が大きく飛んだ。
船の真上のAKUMAならば斬れる、とAKUMAを倒していく。

「船を壊す訳にはいかないから!…ショートカット『リジェ「使うな」」

一旦船に降りた神田が耳を塞ぐ。
声を張り上げたらそんなもの意味を成さないのだが。
そんな人を殺しそうな目で見られれば、ユキサは発動を中断する他なかった。

「結界の外で動くのは俺だけだ。俺だけに力を使うな」

治癒能力もあるのだからという視線を向けられて、ユキサが分かったと渋々納得する。
正直、あまり多くを発動するのはユキサ自身体の負担が大きかったため、神田の言葉に甘える事にした。

「裁きの矢よ、降り注げ!『ホーリーレイン!!』」

彩音がそう叫ぶと、数多の光の矢が降り注ぐ。
その矢に貫かれたAKUMAたちは次々と消滅していった。

「彩音…ユキサと同じように言霊を使えたのか?」
「ううん、ちょっと違うんだけど…」

そういえば他にも色々な矢を打っていたような。
マリの言葉に、彩音が答える。

「ユキサに色々教えてもらっていて…。この特殊な矢たちはユキサの言霊で予め授かっているものなの」
「便利なものだな」

言いながら、マリが糸でAKUMAの動きを封じた。
そこに彩音の矢が打ち込まれる。
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