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【Dグレ夢】TRICOLORE【長編】

第13章 第十二話 東へ


彩音の問いにそう答えた研究員が表情を曇らせる。
結構ギリギリの状態だと。
AKUMAは対AKUMA武器でしか倒すことは出来ない。
この地域にもエクソシストはいるから、そのエクソシストがAKUMAを対峙しているのだろう。

しかしマリは研究員の言葉に違和感を覚えていた。
AKUMAの音が、地下から聞こえるのは確かなのだ。

案内されるまま、昇降機で地下へと降りた。

ふと、途中でマリとユキサが一方へ視線を向けた。

「どうかしたのかい、マリ、ユキサ?」
「…AKUMAがあの奥にいる」
「何!?」

神田が六幻に手をかけた。
しかしユキサがそれを止める。
奥にはイノセンスの気配もある。

最初は気づかなかったが、イノセンスの気配は2箇所からしていた。
AKUMAと共にイノセンスがあるのなら、エクソシストがいるのかもしれない。

「…そちらのお2人は何か気配を感じ取る事が出来るのですか?」
「ああ、まあ…AKUMAとイノセンスの気配を、ね」

ティエドールが言いながら研究員をチラリと見る。
じ、とマリとユキサを見ながら、そうですかと言っただけだった。



最下層へ到着する。

「この奥です」

ユキサがその奥へ視線を向けた。
間違いない、イノセンスがある。

イノセンスは普通の人間には毒だ。
研究員はこれ以上進めないと言った。

しかしこの研究所にはエクソシストがいるのではなかったか。
何故そのエクソシストがイノセンスを回収しなかったのか。

「…何か変だね」
「うん…」

鋭い視線を研究員に向けていた不二に、彩音も同意するように頷いた。
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