• テキストサイズ

【Dグレ夢】TRICOLORE【長編】

第12章 第十一話 夢現の大地


「それに、最近彩音は教団内でも人気あるんだよ?不二と付き合ってるかと思いきや付き合ってないって聞いて、狙ってる男がどんなにいるか…」
「そうだね…。ふふ、のんびりしている暇はないね」

なら善は急げと不二を引っ張って部屋を出る。
背中を押されて不二は振り返った。

「ユキサ、ありがとう」

彩音の部屋へ向かっていく不二を見送って、ユキサは部屋へ戻った。



「彩音、ちょっといいかな?」

ノックをすると中からはーいと声がする。
まだ起きていてよかったと不二は思った。

「周助?どうしたの?」
「ちょっと話があって」

どうぞと彩音が部屋へ招き入れる。
男をすんなり招き入れるあたり、警戒心が薄いなぁと不二は苦笑いをした。
まぁ、男の部屋にやってきたユキサもユキサだけど。

「…。彩音、この世界に来る前にショッピングモールの屋上で話してた時の事、覚えてる?」
「え?」

うーん…と記憶を辿る彩音。
あのあとすぐに落とされて混乱していてあんまり覚えていなかったが、何か不二が言いかけていた事を思い出した。

「周助が、何か言いかけてた事?」
「そう。…実は僕、あの時君に告白しようとしてたんだ」
「こくは…。え!?!?!?」

ベッドで隣りに座っていた彩音が、弾かれたように離れる。
その様子に小さく笑いながら、不二が続けた。

「あの墓参りの後、僕は君に告白しようと思ってた。だけどこの世界に落とされてユキサと出会って…。僕は雪砂に恨まれてるんじゃないかって思ったんだ」

こんな毎日死と隣合わせの世界に落とされて、幸せになるなんて許せない、と。
俯いた不二の表情は見えない。

「周助…」
「分かってるよ、雪砂がそういう子じゃない事くらい。だけどあの雪砂が殺された日、僕は犯人の不審さに気づいてたんだ」
/ 519ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp