第12章 第十一話 夢現の大地
「まあまあ、とてもお綺麗ですよ!」
「よければ装飾品も選んで行って下さい」
問いかけようとした神田の言葉は、店員たちに遮られた。
チッと小さく舌打ちをしながら、ユキサを連れて案内された方へ行く。
「わ…凄く綺麗だね!」
「クス、彩音なら何でも似合いそうだね」
「せっかくだから何かお揃いのものでも買う?」
後ろから顔を覗かせたユキサの言葉に、彩音が嬉しそうに頷いた。
「夫婦という設定だし、指輪は買っておいた方がいいかもね」
「確かに…あとはうーん…」
不二の言葉に悩みながら彩音が周りを見る。
ふと、ユキサが1つのネックレスに目が止まった。
「(神田のブレスレットと同じ色…)」
「これが欲しいのか?」
「え、神田?」
横から手が伸びてきて、ユキサが見ていたネックレスを手に取る。
そのまま神田は店員へと渡した。
「あ…ありがとう、神田」
「……」
何も言わない神田に、ユキサは小さく笑うと、彩音が駆け寄ってくる。
「ねぇユキサ!皆でお揃いのピアスつけない?」
彩音の言葉に、ユキサは頷いた。
結局装飾品は、結婚指輪と称してそれぞれの左薬指に指輪、お揃いの、ピアスホールが空いている彩音と不二はピアス、ユキサと神田はそれぞれイヤリングとカフス、それからユキサにはネックレスを買った。
王宮へ向かう道すがら、ユキサがぽつりと言葉を漏らした。
「ところでパーティと言ったらダンスだと思うんだけど…」
皆、踊れるの?とユキサが聞くと、3人が視線を逸らす。
一瞬の間、そして全員は深くため息をついた。
「まぁ、踊らなくてもなんとかなる…よね?」
「ダンスパーティとは書かれていなかったしね、大丈夫なんじゃないかな?」
「それじゃ、次のお店に行かないとね!」