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【Dグレ夢】TRICOLORE【長編】

第8章 第七話 終末への幕明け


2人が大浴場から出た時の事だった。
教団内に、警報音が大きく鳴り響いた。

「え!?一体何が…ってユキサ!?」

戸惑う彩音の声も聞かず、ユキサは翼を発動させて飛んでいく。
ぽかんと立ち尽くしていた彩音はやがて、慌てたようにその後を追った。



「あれは…コムリン…?」

ユキサが門へ着いた時、そこは既に大惨事と化していた。
見覚えのあるロボットが、アレンたち(正確にはクロウリー)を襲っている。
というか何故こんなところにコムリンが?
それにAKUMAは?

辺りを見回すがAKUMAらしき姿は見当たらなかった。
状況を聞こうにも、爆発音やらでかき消される。

アレンがイノセンスを発動した。
銃型で撃ち込むが、コムリンは胸の辺りから取り出したフライパンで受け止める。
既に対策済みだと高らかに笑うコムイを見ながら、ユキサがため息をついた。

「ユキサ!これ、どういう状況?」

追いついた彩音に聞かれたが、ユキサは首を振った。
だがコムリンがいる事に彩音の顔は思い切り引き攣っている。
それもそうだ、コムリンは2人にとってもある種のトラウマになっている。
前回のようなシステムは組み込まれていないようではあったが。

コムリンが突然料理を初めてラビを添えたオムレツを作る。
次に調味料を振りかけながらアレンとクロウリーを追いかけて油を撒き散らした。
ミランダは恐ろしさのあまりに草陰に隠れているようだ。
アレンとクロウリーが足を取られ転んだ隙に、コムリンがアレンたちをフライパンですくい上げた。

ユキサと彩音がゆっくりと顔を見合わせる。

よし、壊そう。

しばらく様子を見ていたが2人の意見は一致し、ユキサが空を飛んだ。
彩音の手には弓、ユキサの手には大鎌が出現し、コムリンへ攻撃を放つ。
ザン、とコムリンの手を斬り落とし、羽と大鎌をしまい、歌姫を発動。

「ショートカット『ウォーター』!」
「ライトニングショット!!!」

ユキサの言霊でコムリンへ水魔法を放ち、そこへ彩音の雷を纏った矢が撃ち込まれた。
完璧なコンビネーションに、おおとアレンたちが歓喜の声を漏らす。

そうして、コムリンは機能を停止した。
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