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記憶が亡くなる前に

第7章 二つに分かれた運命


さらに3ヶ月が経った頃だった。


コラソンを信じ待つことになってから半年が経った。
ある日のことだった。

センゴクの元に海兵からの通達が入る。
死者の報告書の中に、変わり果てたコラソンの姿があった。

ポロポロと悔しさと悲しさが混ざった涙があふれる。

「……センゴクさん?」

センゴクはシオンに気づかなかった。
ただポロポロと涙があふれ止まらない。
シオンはその部屋に入って机を覗いた。

「……!?」

シオンは息を飲んだ。

「センゴクさん…この写真は…?
コラさんは!?コラさんは、生きてるんだよね!?」

センゴクの服を掴み懇願した。

「この写真は嘘であってほしいと。」

「……ロシナンテは…死んだ…!」

シオンの中で希望が崩れ落ちた。

「な…んで…。なんで!!
約束したじゃん!必ず迎えに来るって!!
約束したんだよ!なんでこんなの違う!」

シオンはセンゴクに何度も問いつめた。
しかし返って来た言葉は「事実なんだ。」とセンゴクの苦しげな声だけだった。

感情的になった時だった。


頭の奥が痛む感覚と共に、シオンから表情が消えていった。

「シオン…?どうかしたのか?」

周りをキョロキョロしてセンゴクを見つめた。




「私のこと…ですか?」
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