第2章 2杯目
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「……透くんて、モテそうだね」
「いきなりですね」
「こんなに気配りができて、えっちも上手かったら
絶対モテるよ……うん、モテる……」
「………眠たいですか?」
「……うん、眠たい」
「フフ、そうしたら上がりましょう。
お風呂の中で寝るのは危ないですから」
「………ん」
キスをされて、お風呂から出る。
脱衣所では身体を拭かれ、服を着せられ、
先程と同じで髪を乾かされ、至れり尽くせり。
「……スキンケアは大丈夫ですか?」
「家……帰ったらちゃんとやる……から」
「わかりました」
余程眠たい私が面白いのだろう。
喋る度に笑われている気がする。
「さあ、寝ましょうか」
腕を差し出された。
腕枕なんて暫くお目にかかってなかった。
「でも、疲れちゃう」
「そんなやわな鍛え方してないので、どうぞ」
お言葉に甘えて腕枕を借りる。
こんなに出来れば、女性から情報を得る事も
関係を暫く続ける事も容易だろうな。
その技量、羨ましいな。
そう思って重たい瞼を閉じた。
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