第13章 弄玩
思わず何かを口走ろうとした
「おーい貧乏〜! 終わったかー?」
その時勢いよく扉が開き、ズカズカとカルファが踏み込んでくる。
カルファはローエンを見つけ、近い距離感で話しかける。
「おーローエン久しぶり。ね、こいつにちゃんと教えてやった? 貧乏モテるんだけど受け身だからさー」
「そんなことないけど。は普通に良かったよ、ちゃんと自分から動けるし、可愛いし」
カルファが興味ありげに頷き、見をかがめてローエンの顔をのぞき込む。
「あ? じゃあ何だよローエン、お前もうやる事やったのかよ」
「やった。ぼくはそのために来たんだから」
ハッキリと答えれば、カルファは彼の手の早さに感嘆して手を叩く。
「うお、マジか! はええー、会って秒じゃん」
ローエンは彼の態度に気を悪くしたのか、眉間に皺を寄せる。
ふいっとそっぽを向き、
「カルファさんに言われたくない」
カルファはその言葉にぎょっとした顔になり、ローエンの長い耳に顔を寄せる。