第19章 背徳
「あッ! ンうっ……!」
「気持ち良いですか?」
サピルーンが目を細め、首筋にキスをする。
膨らみを弄りながら、ゆっくりと薄い皮膚を撫でた。
の首筋に残る無数の鬱血痕や噛み跡を指先でそっと伝う。
「下衆共が。こんなに痕を付けられて、おいたわしい。自分の物にでもしたつもりでしょうか」
冷たい目で静かに吐き、
「う……ッ! はぁ……あっ」
細い首筋に舌を這わせた。
赤い舌先が肌の上を伝う。
の皮膚が唾液で濡れる。
サピルーンの舌の走った跡が艶めかしく光った。
「貴方は誰にも渡しません。そもそも、人間が獣と交わるなんて有り得ないんです」
胸元に手を差し込み、直に触れる柔肌を握り込んだ。
「アッ……! うっ!」
「ねえ、そうでしょう? 聡明な貴方なら当然分かっていますよね」
先端を指先で挟み込み、ぎゅっと捻った。
「ひ、あぁ……っ!」
胸から伝わる痛み混じりの快感に腰が震える。
下腹部が痙攣し、は大きな吐息を漏らした。