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特別なあなた【僕のヒーローアカデミア 短編集】

第13章 蒼い瞳 荼毘


荼毘「そんなに殺されたいのか?」

「っ…。」


精一杯首を横に振る。


「ごめ…っ…ごめんな…さぃ……!」


視界がぼやけ、地面に雫が落ちる。


荼毘「…お前に選択肢をやるよ。」

「せん…たく…し…?」

荼毘「あぁ…このまま大人しく、俺に殺されるか、それとも…家に戻って俺に縛り付けられるか。」


私の顎をクイッと持ち上げ、蒼い瞳で私を見つめる。恐怖で怯えているのに、彼はなんだが嬉しそうで、楽しそうだった。


「っあ…逃げない…もう…逃げない…です…っ…。」

荼毘「じゃあ、どうしてぇのか言ってみろ。」

「…荼毘さんっ…と…一緒に…帰りた…ぃです…。」

荼毘「フッ…ならとっとと帰るぞ。」


回答に満足したのか、彼は私の腕を強めに掴んで引っ張った。



*


戻ってしまった後は…手錠と足枷が…彼の許可がおりるまで一生繋がれていた。きっと…鍵を施錠していなかったのも、私を試したのだと思う。





彼から一生、逃げることが出来ない……。





蒼い瞳 Fin
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