第5章 70年後のキミへ《ブルック》
「それではリンさん。1週間ありがとうございました。」
『いえ、こちらこそ。素敵な日々をありがとうございます。』
お別れの時間が近づき、どんどんクルー達が船に乗り込んでいく。
そして最後はブルックが乗るだけになった。
なかなか乗らないブルックにみんな不思議そうに見る。
「船長ー!早く乗らないとー!」
「えぇ、すぐに行きます。皆さん各自楽器の用意を…」
ブルックがそう伝えるとみんなは万遍の笑みで「もうしてますよー!」と楽器を持ち上げてブルックに見せた。
ブルックは少し微笑み最後にリンに話しかける。
「1週間前の約束。必ず果たしてきます。リンさんも是非夢を叶えてください」
『はい…少し寂しいけど、頑張ります!!みなさんもお気をつけて!』
最後にリンの頭をポンッと撫でると1度も振り返らずに船は出航する。BGMにビンクスの酒が流れ船はどんどん遠くなっていく。
リンは涙を拭いながらも、見えなくなるまでルンバー海賊団をお見送りした。
いつかまた、会えると信じて