第4章 デザートの前に《サンジ》
「それにしてもなんでお前サンジのメシ食わねぇんだ??」
ルフィが不思議そうに少女を見つめる。
少女は少し焦った表情をしながらも、一口パクリと食べる。
心做しか少し汗をかいている。その光景にサンジは少し違和感を覚えたが何も言わずにいた。
『…美味しい。』
「だろ!!サンジはメシを作る天才なんだ!!」
「ンメロリンっ♡君のためならなんでも作るよォ〜♡」
手でハートマークを作って少女の目の前をうろちょろする。
しかし少女は1口食べるとスプーンを置いて「ご馳走様」という。
一口しか食べていない少女にルフィは「もっと食え!!」と無理やり食べさせようとするがサンジがそれを止める。
「…レディ。君の名前は??」
『…リンです。すみません。こんなに美味しいご飯作ってもらっているのに…』
今にも泣きそうなリンを見て
サンジはリンと目線を合わせてニコッと笑う。
「いいんだ。それよりもいきなりこんな重たいもの食わせちまって悪ぃな。
今だいぶキツイだろ。トイレはそこのドアだから行っておいで」
サンジがそう言うと少女はもう一度誤りトイレの方へ向かった。