第4章 デザートの前に《サンジ》
ルフィは船に乗るなりいきなりサンジにご飯を作って欲しいと頼む。
「俺の分とコイツの分も!!」
女の子は少し気まずそうに「大丈夫です…」と言うが、既にサンジは2人分の食事を作っていた。
ルフィは直ぐにぺろっと食べ終わるが少女はなかなか食べようとしない。
「あ〜レディ?何か食べられないものでもありましたか?」
プルプルと横を振る少女にサンジはまた心を打たれる。
「くっっ!!」と自分の胸に手を当てる。
「それにしても貴方随分と痩せているのね」
『…』
確かに一般女性の細さじゃない。ガリガリだった。
身なりはとても綺麗だが、顔の痩け具合が酷い。
「あー、俺がさっき居た飯屋で席隣だったんだけど
コイツ中々メシ食おうとしねぇから俺が連れてきたんだ。サンジのメシは格別だからこいつも絶対食べれると思ってよ!!」
「連れてきたってあんた…」
ナミがプルプルと震え手をグーにしたままルフィに近づく。
「もう船出港しちゃって、この子島に戻れなくなったっちゃたじゃない!!!」
ナミのゲンコツがルフィの頭目掛けて何発かゴチーン!と鈍い音が鳴った。