第3章 有涯《ポートガス・D・エース》
「エースぅぅぅぅ!!助けに来たぞぉぉぉぉ!!」
「ルフィっ!!!!」
麦わらのルフィがエース目掛けて一直線に走る。
『…弟に助けられてやんの』
「…リン…お前なんでここに…」
『ちょっと見に来たら、いつの間にかここに居た』
エースの方を一切見ずにただ真っ直ぐ見ながら言うとエースが少し涙声で「会いたかった…」と呟いた。
「お前がいたおかげで俺は拷問も耐えられた。けど…お前があの日急にいなくなるから…俺は…俺は…」
『やめて。』
エースが '' 何か '' を言おうとするがリンはそれを阻止する。
これ以上聞くとリンは戻れなくなりそうな気がした。
麦わらのルフィがどんどんエースに近づいていく。
そろそろお別れなのだろうか。一時的な別れか、永遠の別れか。
「麦わらのルフィ!お前を敵と見なす!!」
ルフィがすぐそこまで来ている。
実の祖父であるガープを殴ってまでこちらに近づいていく。
リンは、何も出来ずに見ていることしか出来ない。