第3章 有涯《ポートガス・D・エース》
そして、処刑当日。
多くの海兵が自分たちの位置に着く。
リンは本部でその様子をじっと見ているだけだった。
《た、大変です!!麦わらがっ!!!》
《たくさんの海賊が脱獄しましたぁ!!》
《しっ、白ひげ海賊団が海軍本部へツッコミました!!》
『…おもったより大変なことになってんなぁ』
リンは席から立ち上がり、外の様子を直接見ようとする。
とても広い海軍本部を歩いていると無意識にエースたちがいる処刑台の方へ向かっていた。
「リンじゃないか。何しとるんじゃここで。」
『…』
何も言わずに、そこで突っ立っているとガープが「エースに会いに来たのか」
と、呟いた。
リンはガープから目を逸らし、目の前の光景を確かめる。
まるで戦争のようでリンは絶句した。
そんな様子を見たガープは、リンの手を掴み引っ張る。
無理やり連行された先にはエースが心配そうな顔で目の前の光景を覗いていた。