第3章 有涯《ポートガス・D・エース》
数週間後。
エースは少し弱ってきつつも相変わらずリンにはずっと口説いていた。
リンも、数週間も毎日会えば多少の情が湧いてくる。
仕事。と壁を作っても、そんな壁を壊してくるエースをリンは少し気に入っていた。
「ポートガス・D・エースの公開処刑の日にちが決まった。」
『…』
とうとう来てしまった、そう思った。
いつかは来ると分かっていてもリンは心の準備が出来ていなかった。
なかなか返事をしないリンを見たセンゴクは少しため息をついて指示をする。
「今日からリンは別の仕事をしてもらう。ポートガス・D・エースは別のやつに見てもらう」
『え…』
「今のお前にアイツの監視をする資格はない」
出ていけ。と強めに言われて、仕方なしに出ていく。
今日のエースの監視の時間は終わっている。
決まった時間にしかエースには会えないため、明日から会えないとなると次に会えるかもしれないのはエースが処刑される時のみ。
少しモヤモヤとした何かがリンの心を覆い尽くした。