第3章 有涯《ポートガス・D・エース》
『あのクソ上司め…いつか絶対にセンゴクさんに訴えてやる…』
結局時間が来るまでみっちり資料整理に付き合わされたリンはイライラの限界だった。
当の本人は資料整理を初めて10分後にはもう既に大きないびきをかきながら寝ていた。
最後まで終わらなかったが、あと10枚ほど残し残りはガープにやらせた。
「はっ!!リン中将!!たった今ポートガス・D・エースの拷問が終わりました!」
『ご苦労さま。今日はどんな感じにしたの?』
淡々と今日の拷問のメニューを答える部下。
大して内容は聞いてないけど、とりあえず仕事している風でウンウンと頷く。
そして、適当にアドバイスや次の拷問の時間を決めて部下を返す。
拷問室に入れば、少し血の匂いがして顔を顰める。
手を上の方に固定されたエースが、苦しそうに呼吸をする。
静かに近づけば、エースは顔を上げてニカッと笑う。
「よぉネェちゃん。やっと迎えに来たか。」
『…たてる?』
「どうせ立てないって言っても無理やり歩かせるんだろ。」
拷問用の手錠を外す。
そして、新たに海楼石の手錠をはめる。
エースはかなり体力が消耗されているのか、なんと抵抗もしない。
痛々しい傷は日に日にふえていくばかりだ。