第3章 有涯《ポートガス・D・エース》
「なぁネェちゃん。俺をここから出して、そのまま一緒に海に出ようぜ。
親父ならアンタの事歓迎してくれるよ」
『結構』
「また振られたか」
海楼石の手錠をエースに付け、拷問室に向かわせる。
エースはとてもニコニコしていて、今から拷問を受ける人とはとても思えない。
「帰りもネェちゃんがまた送ってくれんだよな?」
『さぁね』
ネェちゃんだったら俺頑張れるわ〜。と眩しいくらいの笑顔を浮かべる。
リンはため息をついて歩くペースを早める。
拷問に頑張る頑張らないなどない。とくに最高レベルまであるLEVEL6はどこよりもキツい。
死なないようにゆっくりと痛めつける。
リンは参加しないが、また2時間後にここへ戻ってこないといけない。この男、エースはいかにも好青年という感じでリンも嫌いに離れなかった。
しかし所詮海軍と海賊。一定の壁は作って行かないといけない。
「じゃあな!ネェちゃん!!また後でなー!」
『…』
エースにはこの壁は意味が無いに等しい。