第2章 君とタバコ。《スモーカー》
結局朝日がのぼるではスモーカーの部屋に籠ることになったリンは、もう少し寝ようとする。
しかしスモーカーが気になって仕方がないのか、なかなか寝付けずにいた。普段酒が入っていると二度寝もぐっすりできるのだが今回は二度寝は難しいらしい。
『スモーカーさん』
「…」
『寝ないんですか?』
「俺は寝た」
『嘘だ。私がベッド占領してるから寝れないんですよね。私がソファ行くんでスモーカーさんはここで寝てください』
「いいから寝ろ」
なかなか動いてくれないスモーカーにリンは強行突破しようとする。
おきあがり、スモーカーの腕をつかみベッドの方へ引っ張るという作戦だ。もちろんそんなものは、スモーカーに通用するわけが無い。そんな考えがでるのは、酒が抜けていない証拠である。
『いーから早くベッドに!!』
「お前まだ酒抜けてねぇだろ」
『抜けてます抜けてます。だから…うおっ』
「じゃあ俺も寝るからお前も寝ろ」
腕を捕まれベッドへ投げ出される。すると、スモーカーもベッドの中に入りリンに背を向けたまま寝ようとしていた。