第2章 君とタバコ。《スモーカー》
とりあえず、子どもたちは他の人達に任せて2人は奥の部屋に行き子どもたちの現時点での体調や成長の記録を一通り見る。
あの頃と比べて随分とみんな元気になっている。
『みんなどんどん成長していってますね。子どもってやっぱり成長早いなぁ』
「お前もあのガキ達みたいに、成長すればいいんだがな」
『…パワハラとして解釈しますよ』
「好きにしろ。」
相変わらず冷たいスモーカーにリンはため息をついた。
資料をじっと見ていると、スモーカーが葉巻の先端をリンの方へ近づけた。
意味がわからず首を傾げていると、だるそうに「火」と要求した。
ヘビースモーカーのスモーカーだが、子どもたちの前ではちゃっかり吸っていない。
そんな姿もリンをときめかせてしまう。
『じゃあ私も吸お…』
「やめとけ。慣れてねぇくせに無理して吸うんじゃねぇ。お前はこれでも吸ってろ」
そう言い渡されたのは前までリンが吸っていたタバコであった。
とりあえず受け取りお金を渡そうとすると、「要らねぇよ」と拒否をされた。
『スモーカーさん私が前吸っていたタバコのメーカー知ってたんですね』
「たまたまだ。素人は皆それ吸うんだよ」
『…私だけでなくヒナさんのこともバカにしてますよね』
「してねぇよ」