第13章 恋焦がれ《サボ×エース》
家から徒歩10分。
着いたのは、少しオシャレなレストランだった。
こんなところに行くくらいなら、着替えていけばよかったと少し後悔したもののコースの料理が出るとそんなことすぐに忘れていた。
『わぁ、凄いねこれ』
「そうだな。」
あまり会話が弾まないまま食べていくと、急にサボから「俺2連休なんだよね」と急に話しかけられた。
『そうなんだ。』と相槌をすると、サボがまっすぐ私を見ていた。
「明日、少し遠出しよう」
『え?私仕事だよ。』
「…じゃあ夜飯また食いに行くぞ」
普通なら喜ぶべきだろうか。しかし、明日はエースとの約束がある。
エースの約束を断ればいいものの少し迷っている自分がいた。