第11章 花火《トラファルガー・ロー》
「お、おいなにすんだよ!!」
『今日お祭りがあるの!!大きなお祭り!!ローくんも誘おうって思って!』
なんの曇もない綺麗な瞳をローに向けるとローは何も言えなくなった。
コラソンはニコッとして祭りに行くように行った。
いくら街が珀鉛病に理解がある街とはいえローは前を見て歩くのが怖かった。しかし外に出てみれば思わず顔を上げて大きな口が開いてしまう。
そこには様々な屋台と綺麗に彩られたライトなど目を奪われるようなことが沢山あった。
『ね!綺麗でしょ!!もうすぐ花火が始まるの!取っておきの場所があるからこっちにおいで!!』
リンはローを引っ張ると人影の少ない山奥へ着いた。
真っ暗な山に身を構えていると大きな音が頭上に響いた。
「わあ、、」
人生で初めて見た花火だ。とても大きく綺麗で美しかった。