第11章 花火《トラファルガー・ロー》

「だっ、だったらなんだよ。俺の事殺すのかよ」


そう言うと医者はケラケラと笑ってローの頭を撫でた。
大きく暖かい手に思わず涙が出そうになる。

医者はローに雨と写真を渡した。


その写真にはローと同じく珀鉛病らしい病状があった。


「それうちの娘さ」


医者がそう言うとローはすぐさま医者の脳へ振り向いた。
医者は少し苦笑いをして口を開く。


「うちの娘も珀鉛病なんだ｣