第1章 恋は盲目とはよく言ったものだ。《ロロノア・ゾロ》
「で?アンタはどうしたいのよ。」
『え?』
ナミが少し怪訝そうな顔でリンの顔をのぞき込む。
どうしたいか。もちろんこの関係をリン自身辞めたいと思っている。
しかし言う機会が無い。気付けば最後までやってしまっている。
『辞めたい…けど…』
「けど?」
『会ったら直ぐにことを始めようとするから…言い出す機会がなくて…』
「あら、別に夜に会って言わなくてもいいんじゃない?」
ロビンの言葉にリンははてなマークを浮かべる。
「今からでも言えるじゃない。それにみんなが起きている昼頃の方がゾロも手が出しにくいでしょう」
「確かに。ほら!!リン!!行ってきなさい!!」
『えぇ?、うわっ…ちょっ…!!』
するとちょうどキッチンから出てきたゾロにナミが大きな声で呼ぶ。
気だるそうに反応するとナミは「リンが話したいことあるってー!」と言いリンを押す。
仕方なしにゾロの方へ行くと、相変わらず何を考えているか分からない表情をしたまま「なんだ。」とだけ呟く。
『あーえっと…その…昨日の夜の話の続きなんだけど…』
「…」
何も言わないゾロから少しだけ圧を感じる。
リンは変な汗をかきながらも、必死に口を開いた。
『えっと…この体の?…関係を終わらせたい…です』
「…」
静かにリンの声が消えていった。