第10章 へたれ男《コビー》

「お、お、お疲れ様ですっ！！」

『お疲れ様。君たちそんなところに突っ立ってないで、さっさと掃除でも訓練でもしてなさい』

「すみません！！！」


急いでどこかへ逃げる皆にコビーくんとヘルメッポくんは少し引いた目で見ていた。
2人の近くに行き暇なら訓練してなさいと言えばコビーくんは私をじっと見たままだった。


「さっきの話聞いてました？」

『…あんなでかい声で話してたら嫌でも聞こえるわよ』

「僕、先輩のこと尊敬してます。そんな下な心は持ってません。」

『…だから？』



何が言いたいのか分からないため少し冷たく言えば、それと負けじとコビーくんも低い声で話す。



「先輩を女として見てないって意味では無いので。そこだけ覚えといてください。」

『…』



それじゃあ！！と言い逃げをしたコビーくんをぼーっと見るしかできなかった。