第10章 へたれ男《コビー》
それからコビーくんと話す機会が増えて仲も良くなったが、本当にコビーくんはタイプでは無いし、ただの仲が良い後輩くらいにしか思っていなかった。
2人でご飯に行くこともあったし、飲みにだっていった。けどとても楽しくて男女の雰囲気のようなものにはならなかった。
「リンさんってエロいよな」
ある日そんな声が近くから聞こえた。普段は無視するが思わず立ち止まってしまう。そこにはコビーくんとヘルメッポくん、そして2人の同期がチラホラといた。
2人以外は私の話で盛り上がっているらしい。
「な?お前ら2人もそう思うだよ?一回でもいいから抱いてみてぇよな」
モブ男Aが2人に話しかける。芸能人ならまだしもよくもまぁ身内をそういうネタにするな。と、思いながら聞いていた。