第9章 愛して《ドンキホーテ・ドフラミンゴ》
突然の出来事に思わずリンはドフラミンゴの胸を押すが、ビクともしない。
ただ、されるがままの状態にリンもとうとう振り払うことをしなくなった。
いや、初めてドフラミンゴから求められて嬉しかったのかもしれない。
「くくっ…」
『なにを…』
先程までヴァイオレットを抱いていたくせに…と言う言葉は口に留めた。言ってしまえば、これ以上ドフラミンゴがリンを求めなくなってしまうかもしれないから。
降りかかるキスの嵐にリンも酸欠になり口を開ける。待ってましたと言わんばかりのスピードで舌が入ってきて余計に息が出来なくなる。
『っ…はぁ…』
やっと口が離れたと思えば、ドフラミンゴはまだ余裕そうな顔でリンを見ていた。