第1章 恋は盲目とはよく言ったものだ。《ロロノア・ゾロ》
「いや〜ごめんね。リンちゃん。野郎どもみんなゲームに夢中になっちまって。」
サンジが指さす方向を見ると、みんなすごろくゲームをしていてとても盛りあがっている。
リンはそんな姿を見て微笑む。
大量にある皿をサンジが洗い、リンが片付ける。
そんな作業を10分ほどしていると、サンジがボソッと口を開いた。
「なぁリンちゃん」
『ん〜?』
「最近…その…悩みとか、、ねぇか??」
『…あ〜、うん。悩みは無いかな。どうして?』
おそらくサンジはゾロと自分の事についてなにか探っている。
そう察したリンは何も無いフリをすることしか出来ない。
洗っている皿から目線を変えないサンジは、タバコの煙を吐きながら小さく「そっか…」と呟いた。
「まぁ、その…なんだ。なんかあったらみんなを頼れよ。
もちろん俺にだって沢山頼ってくれた…」
「どけリン。俺がする」
『え?』
急に視界に入ってきたゾロにリンとサンジは驚く。
普段は一切手伝わないゾロが自らキッチンへ来て皿を拭いている。
「…クソまりもが手伝ってくれるらしいからリンちゃんはナミさんの所へ行っておいで。ありがとう」
『え?あ、うん。ありがとう。ゾロ』
「…」
何も反応しないゾロに少し戸惑いながらもナミ達がいる所へ戻って行った。
「てめぇなんのつもりだ」
「気が向いただけだ。」
「はぁ、全く。これだからクソまりもは…」
「あぁ!?んだとエロコック!」