第6章 同僚を食べたい《サボ》
昨日は目玉焼きに醤油かソースか揉め合い、一昨日は夜ご飯はパンがいいかご飯がいいか、などとてもしょうもない事で口喧嘩をする。
結果は基本的にリンが負ける。正確には語彙力のレパートリーが無くサボに何も言い返せなくなり黙り込んでしまう。
実際今日のコーヒーの違いもリンの負けである。
初めは皆どっちが勝つか賭けていたが、今やサボが勝つので賭けることもしなくなった。
「それよりも見てくれよ。この新聞」
『なんですかこれ』
「いいから読め」
口喧嘩に飽きたのか、サボが手に持っていた新聞をリンに渡した。
トントンと指をさしているところを読む。
『イケメン海の男たちは誰だ?TOP10…
5位 革命軍No.2サボ…。は?サボさんが5位?』
嘲笑うかのようにサボを見つめるリン。サボは特に反応を示さず、当たり前だろ。と言いたげな顔をしてリンを見つめた。