第27章 こんなにも君が好き
幼い時からずっと一緒だった。
それは小学校へ行っても中学校へ行っても変わらなかった。まぁもちろん同じ学校では無かったのだが、それでも私達はずっとずっと仲良しだったし、お互いにお互いを特別な存在だと思っていたと思う。
誰よりも私を理解してくれる人。誰よりも悟を理解しているのは自分だと、そんなことすら思っていた。
高専に入学して同じ学校になれば、毎日顔を合わせた。傑と硝子にも出逢い心から信頼のおける友が増えた。
高専にいた数年間は、今まで過ごしてきた毎日よりも楽しい事がたくさんあったし、そして…辛い事も山ほどあった。
一般人の死、仲間の死、そして…後輩の死すら経験した。
そんな事が積み重なるたび…暗くて黒くてドロドロとしたモノが私を襲い、まるで底のない沼へと落ちていくような感覚になった。
苦しくて、辛くて、やるせなくて…それでも次の日はやってきて…そして私達はまた呪霊を祓わなくてはいけない。
悲しむ隙すら与えてはくれない。
泣き言を言う隙すらない。
だけど、それでも今までやってこれたのは…悟が私の近くにいつだっていてくれたからだ。