第25章 初めての夜
そのあと何度果てたか分からない。ただひたすらに互いを求め合い、そして愛し合った。
どこまでも続く快楽に溺れながら、体力が尽きるまで深く深く溶け合った。
彼の頭から足の先まで全てを感じ、彼を全て受け入れることがなによりも幸せだとそう感じた。
気が付いた時には私は気絶するようにしてそのまま眠っていたのか、うっすらと開けた先の視界は薄暗くて
だけれど身体に感じる温かなぬくもりが、悟が私を抱きしめてくれていることは見なくても分かった。
そのままそっと瞳を開けば、暗闇でも分かる美しい白髪のがすぐ横に見えて、目の前には私を抱きしめ気持ちよさそうにすやすやと眠っている悟の姿。
きっとこんなにも安心しきった彼を見られるのは間違いなく私だけの特権だ。
この穏やかで幸せなひとときがずっと続けば良い。いつまでもこうして彼の腕の中で眠っていたい。
悟の頬へと小さく口付けを落とせば彼の眉がピクリと動き、そしてキラキラと輝く碧色がそっと顔をのぞかせる。
「ん、おはよう…朝…?」
少しだけ掠れたその彼の色っぽい声に、くすりと小さく笑って「おはよう」と返せば、これでもかというほど悟は幸せそうな笑みを見せる。