第25章 初めての夜
この世にたった一つのかけがえのないモノを見つけた。
ソレはあまりに強く
あまりに美しく
そしてあまりに愛しいそんな存在だ。
神様など信じたことは無かったけれど、もしも本当にいるのだとしたら…彼に出会わせてくれてありがとう。彼を愛すことを許してくれてありがとう…きっとそんな事を思うだろう。
どうしようもないほどに彼が愛しくて、
そして、どうしようもないほどに私は彼がいないと生きていけないのだ。
もう悟がいないと、きっと息をする事すら難しい。
そのくらいに彼は私の特別で、そして彼にとっても私は特別な存在なんだとそう思う。
だって、こんなにも優しく甘い顔で私を見つめてくれるのだから。
こんなにも心底愛おしそうに私をその綺麗な碧色に写し込んでくれるのだから。
「……はっ…も…ダ、メ…さと…る」
「僕もイきそうだよ…ッ…ヒナ、一緒にイこう」
ぐちゅぐちゅと激しく打ち付ける腰使いに、ガクガクと脚を揺らしながら悟の色っぽい瞳を見つめれば、彼はゆるりと目尻を下げたあと私へと甘くとろけるような口付けを交わす。
「……ぁっ…アァッ」
「ヒナ、愛してる」
「さとる…ッ…私も、愛してる」
そしてこれでもかと言うほど強く互いを抱きしめながら、2人同時に甘く痺れるような快楽の頂点へと果てた。