第25章 初めての夜
「ほーら、腰下がって来てるよヒナちゃん。頑張って」
いつの間にやら身体を反転させられバックで侵入してきた悟のペニスは、私の奥の奥まで容赦なく掻き乱し甘い刺激を与えられ、そして自らがそれに溺れていくのが容易く理解出来た。
あまりの快感に力を無くしズルズルと落ちていく腰さえ許してはもらえないのか、悟は甘くうっとりとしたような瞳で私を見つめると、下を向いていた顔をこちらへと引き寄せ深く噛み付くようなキスを落とす。
「…っん…」
鼻から抜ける甘ったるい声も、力を無くし項垂れていく身体も、ボーッとして回転を鈍くした表情でさえも、悟はなにもかもを心底に愛しむように包み込むと、溺れゆく快感の中何度も何度も私へ愛の言葉を囁いた。
「ヒナ…僕と、結婚してくれてありがとう。僕の奥さんになってくれてありがとう」
その言葉があまりに嬉しくて、瞳を細めながらこれでとかというほどに彼へ甘い口付けを落とした。
「さとる…も、私の…旦那さんに、なって…ッくれて…はぁッ…ありがとぉ」