第24章 結び
そう、私も悟もこのような状況には小さい頃から慣れっこなのだ。
悟は時期五条家当主として、私は生まれ持って恵まれた呪力量に期待され。そんな私達は幼い頃から周りの大人に媚を売られチヤホヤされて生きてきた。まぁ逆に疎まれる事もあったのだが…
お偉いさん方へと挨拶回りなどはもはやお手のもので、その証拠に隣にいる悟はすでに聞いているのかいないのか分からないような雰囲気で私の方ばかりニコニコと見つめている。
それに苦笑いをしながらも、次々と訪れるお祝いの言葉を耳にタコが出来るんじゃないかと思うほど聞いた。
何だかこうして五条家にいると、悟と初めて出会った時を思い出す。たしか…まるで妖精みたいだとそう思ったんだ。
美しい白髪の髪に、キラキラと輝く碧色が素敵だと思った。だけれど話せば見かけによらず毒舌で我が道を進むタイプな悟に、その見た目とのギャップが面白くて興味を引かれたのがキッカケだった。
大人にも負けず劣らず誰しもを引きつけるそのオーラと、素晴らしいほどの頭の回転の速さ。
子供ながらに、あぁ、この子はとてもそこらの人が敵う存在ではないと純粋にそう思った。