第23章 最強の看病
そんな私達のやり取りを見ていた傑が、やはり不思議そうな顔をしているものだから「傑どうしたの?」と聞いて見れば
「いや、特級の悟と一級のヒナが同時に長期休暇を取れるのかと思ってね」
「あぁ、そのことなら無問題。僕の代わりには夏油傑君!そしてヒナの代わりには七海建人君を召喚しまぁーす!!」
やけに大きな悟の声が廊下中に響き渡った。
そしてもちろん…
「はい?私聞いてないんだけど」
と明らかに眉間の皺んひくつかせ、怒りオーラをバンバンに出してくる夏油傑君に、目の前にいた生徒3人がサッと私の後ろへと避難してくる。
私ももちろん危険を感じ、隣にいた悟からそろりそろりと距離を置いて、4人で廊下の端に固まった。
「椿先生、あれヤバくね?」
「うん、やばいね」
「夜蛾学長呼んできますか?」
「ちょっと伏黒、そんなことしたら余計大事になるでしょ!めんどくさいったらないわ!」
「いや本当…めんどくさいったらないよね、野薔薇ちゃんの言う通り」