第23章 最強の看病
「え?先生達新婚旅行行くん??」
「えー!羨ましい!私達も連れて行きなさいよ!!」
「というか、先生達まだ婚約段階で入籍してないですよね」
羨ましそうに目をキラキラと輝かせる悠二君と野薔薇ちゃんに、不思議そうに眉間にシワを寄せる恵君。
「入籍は来月だよ、式の日にするから。新婚旅行はその次の日から行こうと思って」
悟がそう答えれば「え!私達入籍も結婚式の話も聞いてないわよ!!」と野薔薇ちゃんが大きな声を出して「え?言ってなかったっけ?」と悟がコテンと首を倒した。
え…?生徒達に言ってなかった…?そう考えて、そう言えば式の準備が始まった頃に悟が記憶を無くしたからうやむやになって言っていなかった事を思い出す。
こんなんじゃ私も悟のこと責められないな…
「聞いてないわよ!」
「聞いてないですね」
「先生ひっでー!俺達のこと忘れてたのー?」
「あははっ、ごめんごめん。準備やら何やらがやたら忙しくてね。すっかり忘れてた」
「3人ともごめんね!言ってなかった!!」