第23章 最強の看病
うきうきとしながら隣であーだこーだ言って雑誌を見せてくる悟と廊下を歩いていると、前方から見慣れた人物達が歩いてくるのが目に入る。
「あ!先生達だ〜お疲れー!!」
ブンブンと手を振ってくる悠二君と、その隣では疲れた顔をした恵君と野薔薇ちゃんの姿。そして何故かその背後からは傑が歩いている。
「3人ともお疲れ様、それより何で傑も一緒にいるの?」
「珍しい組み合わせだねぇ」
「夏油さんとは家入先生の所で会ったんだ!俺達は今から教室戻って報告書書くところ!」
「あー、釘打ちすぎて文字書ける気がしない、伏黒、今日はあんたが書きなさいよ」
「今日は釘崎の番だろ、何で俺なんだ」
どうやらヘトヘトらしい生徒の背後に立っていた傑が私達へとヒラヒラと手を振ると、小さく首を傾げた。
「悟、その手に持っている物は何だい?」
傑の目線の先には悟が持っている旅行雑誌だ。
「ん?あぁ、これね。新婚旅行何処に行こうかと思って候補絞ってる所なんだよね〜」