第23章 最強の看病
「だってさ、新婚旅行行きたくない?」
いや、それは行きたいけど…
「しかもせっかくなら結婚式した次の日からパーっと行きたいよね!」
それも…分かるけど…
「それにしてもいきなりすぎるよ」
「だって今日ふと思ったんだから仕方ないじゃーん。元々新婚旅行は行く気満々だったけどさ、どうせなら結婚式して入籍して初夜を迎えて新婚旅行が良いなぁ〜って」
「初夜とか伊地知君の前で言わないでよ!!」
「えー?何でぇ〜?」
そんな私達のやり取りを、伊地知君はゲンナリとした顔付きで見ている。そもそも私は新婚旅行の話など全くもって相談を受けていないし、まずこうして伊地知君に話す前に本来ならば私に話してほしいところだけど…まぁそれを悟に言ったところで無理だろう。
「五条さんの希望は分かりました…しかしながら私が今ここで判断できることではないので…とにかく夜蛾学長のところへ行って来ます…」
「頼んだよ〜休み取ってこなきゃマジビンタだからな」
「そっ、そんな!!」
「悟!脅さないの!!」