第23章 最強の看病
悟は「うーん」と喉を鳴らし考えるような素振りを見せたあとキュッと口角を上げた。
「じゃあ毛布持ってくるからソファーで待ってて」
「うん!ありがとう」
ソファーへとそっと下され寝室からいつも使っている毛布を持ってきた悟は、それを私へとぐるぐると巻き付ける。いやいやそこまで巻き付けなくても大丈夫なんだけど。そんなに寒くないんだけど。
「お粥とうどんどっちにする?」
悟は上着を脱ぎ目隠しからサングラスに変えると、ネイビーのエプロンを付けながら私へと問いかける。
エプロン似合うなぁ、カッコイイ。イケメン料理家って言われても違和感ないかも。そのくらい様になっててつい見惚れてしまう。
「おーい、聞いてる?」
「あっ、えっと、じゃあお粥が良いな!卵が入ったやつ」
「了解〜最強のこの僕にまっかせなさーい!」
「お粥作るのに最強関係あった?」
「あるある、超ある〜僕に出来ないことなんてないからね。最強だから」
「ふふっ、凄い適当に答えるじゃん」
こうして悟と何気ない時間を共にできることが何よりも癒される。幸せだ。たまらなく幸せ。