第22章 愛しい瞳
その姿さえも私にとったら可愛くて、心配かけたことを申し訳なく思いながらも、何故だか凄く安心してしまう。
悟が私を好きだという証拠のようなモノだからだろうか。
まぁでも目の前の傑と硝子は心底あきれたように、というかむしろドン引きしたようにこちらを見ているが、私達の最近を知っているからかそれも仕方がないなとでも言いたげにため息を吐きながらも笑みを見せた。
「悟、あまり強く抱きしめるとヒナの負担になるだろう」
「五条、お前は無駄に図体がデカイんだ。そんなによりかかったら重いだろ」
「ヒナ〜!ひっく…僕はもう二度と君から離れたりなんてしないからね!…うぅ…ひっく…絶対に!ぜぇーったいに離れないから!!」
「えー、離れないのは無理なんじゃない?記憶さえ忘れないでくれたらそれだけで十分だよ」
「嫌だ!離れない!!1ミリたりとも離れたくない!!」
「悟の方がトラウマになっているね。これは大変そうだ」
「大人の我儘はこんなにみっともないんだな、しかもアラサー男の」